ウェブ進化論×インターネット神の見えざる手×PS3
『ウェブ進化論(梅田望夫著)』をヒントにソニーのPS3を考える
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- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/02/07
- メディア: 新書
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日高レポートっぽく書くと、以下のとおり
1.Webの社会では、現在進行形で大変化が起こっている
2.その中心にいるのが、Googleである。
「世界政府っていうものが仮にあるとして、そこで開発しなければならないはずの
システムは全部グーグルで作ろう。それがグーグル開発陣に与えられているミッションなんだよね。
(Web進化論 p50より)」
「ネット上に作った人間の分身がカネを稼いでくれる新しい経済圏
(Web進化論 p75より)」の下地ができつつある。(ブログ上で小遣いが稼げるアフリエイトなど)
3.Web2.0(ツーポイントオーw)とは
「道具を人々の手に行き渡らせるんだ。皆が一緒に働いたり、共有したり、協働したりできる道具を。
『人々は善だ』という信念から始めるんだ。そしてそれらが結びついたものも必然的に善に違いない。
そう、それで世界が変わるはずだ。Web2.0とはそういうことなんだ(ピエール・オミディヤー)
(Web進化論 p121より)」
4.ブログの社会現象化の理由は?
「第一の理由は『量が質に転化した』ということだ。
ブログの面白さ・意義とは、世の中には途方もない数の『これまでは言葉を発信してこなかった』面白い
人たちがいて、その人たちがカジュアルに言葉を発する仕組みをついに持ったということだからだ。
(Web進化論 p136より)」
量から質への転化などと表現され驚く。
これはマルクス主義者の言葉ではないか。
確かに、見ようによっては、現代のネットの世界はある種の共産主義的な
側面をもっているようにも見られるが・・・。近所迷惑な核実験はごめんでアル。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%81%E8%A8%BC%E6%B3%95
5.見えざる意思の力
「『オープンソース』とは、『知的資産の種がネット上に無償公開されると、世界中の知的リソースが
自発的に結び付き』しかも『集団的リーダシップが中央になくとも、解決すべき課題に関する
情報が共有されるだけで、その課題が次々と解決される。』という原理原則に基づき、
複雑な構築物でも開発できるという発見を意味していた
(Web進化論 p174より)」
ソフトウエア世界でLinuxがこれにより成功したように、現実世界でも同種のことができないか
と考えた人がいた。だが、リアル世界で同種の取り組みを行おうとした場合、著作権の問題や
ネットの中と違って色々なコストがかかり実現は困難である。
6.本題にもどり・・・ウェブ進化はどういう形で起こっていくのか?
5において、重要な情報リソースの種・道具がネット上に公開されると、ある種の問題解決のため
の集団的なリーダーがいなくても、勝手に問題解決に向かって物事が発展していく・・・・
この経済理論にも似たインターネットの神の見えざる手によって、ウェブは進化していくのか?
本書タイトルのインスピレーションから、当初私はそのような直感を感じていた。
だが、これは『ウェブ進化論(梅田望夫著)』の結論では全くなかった。
えーと、続きが気になる人は、実際に読むか調べてみて下さい。(ぉぃw
ウェブの最先端で活躍する著者の言説は新鮮でなんとも希望に満ちており、良質の小説を
読んだような余韻のある読後感でしたw
(モチロンこの本は絶対的な真実ではなく、ある種の切り口からの評論なのですけどね。)
えー、タイトルのPS3の件ですが、本書の考え方をそのままに、最近のソニーの取り組みを
見るとある種の感想が・・・。こ、これ以上は言えませんねぇ^^;
(余談ですが、梅田氏は本ブログがお世話になっている、はてなの取締役なのだそうです。
はてなが、日本版グーグルを目指しているのは、想像に難くないですねぇ。)
他の方の感想・メモなど
http://nais.to/~yto/clog/2006-02-08-4.html
http://shinta.tea-nifty.com/nikki/2006/02/google_inovatio_10ca.html