スロー・チューズデー・ナイト

歴史は繰り返す・・・戦争にならなきゃいいが・・・。
さて、今日もyoutubeに潜って面白そうなものを紹介します。


【格闘ねこ】
http://www.youtube.com/watch?v=xG-swkL0s7M
ねこがかわいいですねぇ
後述するラファティの泥棒熊の惑星を思い出し・・・こりゃ泥棒猫の惑星を連想・・・。


【宇宙】
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20060612_hubble/
宇宙は絶望的で、残酷で、美しい・・・・原文は「地球は絶望的で、残酷で、美しい(グレッグ・ベア)」
(そろそろタイトルを分けてカテゴリー化すべきですねぇ。思い出した事をメモ帳として
このスペースに書いておきます。まったく混沌とした文章でお恥ずかしい。
先日見た夢のアイディアがすごかったので、残すべきモノとしてメモ。
残酷で、美しい→連想→先日これを見た http://www.youtube.com/watch?v=pM6OhZBvcbc
→んで、連想的な夢をみた。→【夢】誰かと高原にいる。誰かが蝶を指差す。蝶の羽に注目する。
高原の視野の向こうにマッターホルンみたいな万年雪の峰が見える。木の葉に止まった蝶の羽を
下から見上げると、空のキャンパスに羽がばたばたしている。→蝶の羽に、その蝶の向こうに
見えているマッターホルンそのままの模様が描かれている!!
風景そのままに擬態するのかっ?!絶句!!
っていう夢を見ました。
ちなみに蝶の綺麗な写真は・・・http://blog.goo.ne.jp/ecofarm-gunma/参照のこと)


【太陽観測ソフト】
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20061015_solar_weather/
ひまになったらインストールしてみよう


【ご長寿さん】
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20060616_harriet/
体内時計が超スロー?


【アクセスが集中してて読めないネットマンガ】
http://coolsummer.typepad.com/kotori/2006/10/web.html
よませて


で、今日のメインはこれ。
【九百人のお祖母さん】 R.A. ラファティ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150107572
「愛すべきホラ吹きおじさん」っていう二つ名をもつSF作家・故人です。
そのストーリーの奇天烈ぶりに、お酒でも飲みながら小説書いたのだろうか?
というのが本を読んだ感想です。日本にファンが多いが、翻訳されている本が少ないのが残念です。
この本の中から、面白い短編をチョイス。


スロー・チューズデー・ナイト(Slow Tuesday Night)1965/4
ネット世界で毎日ものすごい情報が爆発し、流行、消費され・・・最後に電子の広大な海に消えていく様は
ラファティがユーモアを交えながら書き連ねた、本短編を連想してしまう。


ひとりの乞食が
「あと一時間半のうちに、世界一の金持ちになるだろう。八時間のうちに四度も一身上を築きあげ、そしてまた
それをなくすだろう。それも、並の人間が手に入れる程度の財産ではなく、とてつもない巨万の富を(引用)」
って話です。


『ふりかえってみると、のろい火曜の夜だった。数百の新商品が、市場に出回っては消えていった。
ヒットした芝居は二十ばかりあった。三分間と五分間の簡約ドラマ、それに六分間の長尺物が何本か。
<ナイト・ストリート・ナイン>が・・・実に殺伐な内容ではなるが・・・この先、よほどのヒット作
が出てこないかぎり、今夜のベスト・ワンになりそうな雲行きだった。
百階建ての高層ビルがいくつも建設され、住まわれ、古臭くなり、そして、より現代的な建築に市場を
ゆずって、取りこわされた。
昼光族や早起き族、さらには前日の深夜族が残した建物を使うのは、平凡な人びとだけだった。この都市は、
八時間の一期のあいだに、すくなくとも三度は完全に再建設されるのだ。
 深夜期は終わりに近づきつつある。世界一の大金持、トラッパーズ・クラブに君臨する会長の
バジル・ベイグルベイカーは、取り巻き連といっしょに人生を謳歌していた。その夜四度目の巨万の富は、
信じられぬ高さにまでそびえたった紙のピラミッドだった。しかし、バジルは、その土台を築いたあの手この手を
思いだして、ひとり笑いをうかべていた。
トラッパーズ・クラブの三人の守衛が、決然たる足どりでそこへやってきた。
「出ていけ、このうすぎたない宿なしめ!」
彼らはバジルをどなりつけた。それから大立て者用の寛衣(トーガ)をむしりとり、三人いっせいに冷笑を
うかべて、みすぼらしい乞食のぼろ着を彼に投げ与えた。
「倒産か?」バジルはたずねた。「あと五分はもつと思ったが」
「倒産です」金融取引所から駆けつけたメッセンジャーがいった。「五分間で九十億がパァ。
でも、ずいぶん大ぜいを道連れにしましたよ」
(以下略)スロー・チューズデー・ナイトより引用』


われわれの世界はすごい速さで加速しつつあるのか?だとすれば、その世界が行き着く先は、このラファティ
描いたような世界かもしれない・・・。


ラファティ紹介記事:
http://www.sf-fantasy.com/magazine/bookreview/020801.shtml